椿の花咲く庭 〜茨城県水戸市A様〜
ここ茨城県水戸市では、今年の春はかなり遅い春になっています。
東京では桜が開花し始めている今でも、
水戸市では未だに梅の花が咲き続けています。
今回は、この春の剪定の打ち合わせのために
茨城県水戸市のA様のお宅を訪ねました。
A様のお宅では今、梅の花は勿論ですが、
椿の花が見頃を迎えていました。
特にA様のお宅では、椿の生育が良く、
見事な大木になった藪椿や肥後椿など、
たくさんの種類の椿が植えられていて、
今年はこの椿をメインとした剪定作業のご依頼です。
椿は艶やかな赤や白の椿の花とその深いグリーンの葉が
冬模様の寂しい庭の景色に彩りを添えてくれます。
椿は芽吹きの頃まで咲き続けますが、
芽吹きの優しい柔らかな庭の木々の中に、
ぽつぽつと浮かぶ椿の鮮やかな花色はまたとても美しい。
椿は種類にはよるものの、秋冬に咲き始め、
春爛漫の時期まで咲き続けてくれるので、
冬から春の庭の花木としてはとても活躍してくれる存在で、
日本が原産国ですが、何故なのか残念な事に現在はあまり人気のない花木。
椿はあふれんばかりに沢山の花をつける性質があるので、
花数を保つために、刈り込み剪定を施す事が一般的ですが、
敢えてこの椿に透かし剪定を施すと、
軽やかになった木姿に、ちらほらと鮮やかな色の椿の花が、
新緑の周囲の柔らかな緑と見事に溶け合ってくれ、
それはそれは言葉で表せない美しさです。
剪定は今年の花が終わって、新芽が出た後の作業になりますので、
A様が軽やかな木姿にさく鮮やかな椿の花が新緑に浮かぶ様をご覧になるのは、
来年の春になります。
気の長い話の様ですが、こうして長い先を見通して準備していくことで、
益々楽しみが増えていきますね。
庭木一本一本は勿論ですが、
庭全体の美しいハーモニーを大切にしながら一つの風景を創作する。
それが私たちSK齊藤造園の庭づくりです。