日常いう名の財産
ここ茨城県水戸市にある当社の庭にも、
確実に春が訪れています。
蕗の薹が顔を出し始めていたので、ざるに蕗の薹を摘み、
そして庭の椿と紅梅の小枝を添えました。
今晩は、この蕗の薹で天婦羅にでもして、
早春の味と香りを頂こうと思います。
こんな幸せな気分を味わえる事が、
どんなに恵まれている事なのか、という事が、
ウクライナ戦争の状況を見て、しみじみと感じられます。
ある日突然、昨日まであった当たり前の日常が、
爆音と共に消え、生活も、街も、全てが破壊されてしまうなんて、
そんなことが本当に起こってしまった事が本当に信じられない。
そして今、自由にそれぞれが意見を述べ合い、
個々の権利が保証される民主主義が危機に曝されている。
それを思うと、今日本で恐怖に怯える事なく、
こうして今まで通り日々を生きている事に感謝しながら、
この戦争が世界大戦に繋がることなく、
1日も早く終結してくれることを切に願うばかりだ。
現地で恐怖に震えている彼らのために
何かできる事はないだろうか…と思うけれど、
今の私には、この恵まれた日常に感謝しつつ、
日々をしっかりと悔いなく生きる事しかできない。
だから、私は私の仕事を通して、
少しでも心が癒され、家族との時間を愛しみ、
これから先の時代を担う子供たちに、
優しい心を育んでもらえるような、
そんな、庭のある日々の暮らしのお手伝いをしていく事だ
そう思っている。
きっと、そんな庭と家族と過ごす日々は、
いつか思い出となって、時と共に重なり、
それが、いずれ大きな財産となり、
一人ひとりの心に優しさを残してくれるに違いない。
蕗の薹を積みながら、椿の花を積みながら
そんなことを思いました。