ベニスモモ
日本海側や、北海道での大雪のニュースが報じられて、
全国的に寒い日が続いていますね。
ここ茨城県水戸市でも、今でも最低気温が
マイナス2℃〜マイナス3℃になる日が続いているものの、
梅の花があちらこちらで咲き、
確実に春が近いことを知らせてくれています。
今日、午前中の作業を終えて帰り道、
梅の花ににていたけれど違う様な。。。
ほんのり薄紅色の小さな花を咲かせ、
真紅の葉も同時に顔を出して、とても柔らかで繊細。
その葉色と枝のしなやかさが、薄紅色の花を尚も際立たせていました。
『 あんな梅の花って、あったっけ??』
車を停めて近づいてみると、
それは、梅ではなく、『ベニスモモ』の花でした。
枝も普通の梅に比べてしなやかさがあり、
梅特有の、枝のゴツゴツした感じはあまり無く、
花は小さく繊細て、全体的に優しい。
でも色の濃い葉色のせいなのか、特別な魅力があり
圧倒的存在感があった。
梅の花も勿論美しいけれど、
このベニスモモには梅には無い、繊細さと個性が共存している。
懐かしい、馴染み深そうな花なのに、とても斬新な雰囲気。
以前、「ベニスモモで形の良い苗があれば植えたい』と言っていたお客様がいらした。
でも、あまり庭木として需要が無い所為なのか、
庭木の苗を扱う業者に問い合わせても
「うちでは、扱っていないんですよ。ネットで探してもらった方が良いかもしれないですね。」と言われて終わってしまい、
検索してもあまり良い苗木が見つけられず、
最終的には他の木に変更になったのだった。
ベニスモモは、花が終わった後も、
葉色が変わらず、葉がずっと深い赤色を保つことから、
花が終わった後も
グリーンの庭木の中に挿し色として置くと、
とても良いアクセントになり楽しめる、と一部では人気があるらしい。
聞いたところでは、ヨーロッパでは梅よりもベニスモモの方がよく見かけられるだけでなく、
切り花の葉物として多く出回っているらしい。
日本でも、東京の太田市場などでは、
このベニスモモが、花ではなく、
葉物として出ている事があると聞いたことがあったが、
何故か、あまり、いや殆ど一般の家庭に植えられているのは見た事がないし、ましてや花が咲いているところなど一度も見た事がなかった。
でも今日、実際にこの花が咲いているのを初めて見て、
何故あの時、あのお客様が、ベニスモモを植えたがっていたのかが、
よくわかった様な気がしました。
梅の木は枝振りががっしりと固い雰囲気なので、
凛とした伝統的な日本庭園にはとても相性が良いのですが、
そよそよとした雰囲気の雑木の庭には、
なかなか選択肢に入れられない傾向があります。
でも、このベニスモモなら、雑木と程よく溶け合って、
芽吹きの前の早春の雑木の庭に
繊細な優しい、でもしっかりと存在感のある薄紅色の花を見せてくれる。
ベニスモモ、新しい発見でした。
とてもいい 素敵な花だと思いす。