早めの透かし剪定こそ自然樹形の鍵 〜茨城県水戸市T様〜
新型コロナウィルス感染者数が、東京で16538人、
ここ茨城県では850人を超えました。
今後の推移がとても心配なこの頃ですが
そんな中、今日は茨城県水戸市のT様のお庭の庭木剪定に伺った時の様子をご紹介します。
今回、当社に初めてご依頼いただいたT様。
大分伸びてきた庭木が数本あるので、
そろそろ剪定をお願いしたいとの事でした。
T様のお庭は、様々な庭木と共に、
季節の移り変わりを楽しまれていることが感じられるお庭でした。
自然な樹形の庭木が多かったことから、
今回も当社が最も得意とする「透かし剪定」をご提案させていただきました。
以前からこのブログでもお話しして来ましたが、
あまり木が大きく成長してしまう前、つまり、
各々の枝が太くなってしまう前に透かし剪定を施すことで、
今後さらに大きく成長したとしても
とても自然な、美しい自然樹形を保ちつつ成長していき、
それ程こまめに剪定を施す必要がなくなりますので、
長いスタンスで見ると、とても経済的な剪定方法であり、
庭木の健康状態を保つ上でも理想的な剪定方法です。
上の写真が施工前の状態です。
株立ちの自然樹形で、このままでもそれほど気にならない程度ですが、きっと今年の春の成長期には、
さらにボリュームが出て、重たさが増してしまうことが予想されます。
その前に手を入れておくことで、
この春の成長期を迎えても、さほど気にならない状態を保つことができます。
そしてこちら、下の写真↓が施工後の様子。
この庭木は、まださほど大きく成長していない状態だったので、
透かし剪定を施しても、ほとんど切り口は目立たず、
どこを選定したのかが遠目には全く判らない程に、
全体的に軽やかに美しく仕上がりました。
こうしておけば、この先も軽やかで透け感を維持したままに
健やかに成長し続けてくれます。
次にもう一例。
こちらも株立ちの庭木ですが、
植栽してそのままの状態で数年間放置したまま
成長してしてしまっています。
こちら↓下の写真が施工前の状態。
やはり数年間放置しているだけに、かなり重たくなり
木も大きく成長して、樹形が崩れ始めてしまっています。
こちらはお客様のご希望で、
『このままだと大きくなりすぎて、収集がつかなくなりそうなので、思い切ってサイズダウンして欲しい』
とのご希望でしたので、ある程度思い切ったやや強めの透かし剪定を施しました。
こちら↓下の写真が、剪定を施した後の様子です。
流石に年数が経って成長してしまい、枝や幹が太くなっていることと、大きくサイズダウンしたいとのご希望に沿う為には、
太めの幹や枝を切り落とす必要があったために、
剪定した事が遠目に判ってしまう感じが残りますが、
この程度であれば、このままあと数年間新しく伸びた枝を慎重に選びつつ、透かし剪定を続けていけば 、
樹形も自然な樹形に落ち着き、強めに剪定した事が殆ど目立たなくなっていきます。
『これも株立ちなので、それほど剪定は必要ないと思っていたんですが、年々重たさが増して来てしまって、このままだと収集が付かなくなってしまうかなぁと思って心配だったんですけど、まん丸な形にされてしまって、ナチュラルな感じが無くなってしまうのが怖くて、剪定を先延ばしにしていたんです。思い切って齊藤さんにお願いして本当によかったです!』
と、T様もとても喜んでくださいました。
一般的な庭師、いわゆる植木屋さんは、
できる限り短時間で、多くの数をこなしたがる傾向があること、
丸く刈り上げてしまったり、「仕立て造り」つまり、
まるで大きな盆栽でもあるかのように、
枝先を丸く仕立ててしまう庭師がとても多いですから、
ある程度 庭木、特に自然な樹形の庭木がお好きなお客様にとっては
庭師を選ぶ上で不安になり、剪定を後回しにしてしまう
というのも理解できますが、
やはり、庭木が大きく成長してしまう前の、
早め早めの透かし剪定こそが
自然樹形をより美しく保つ、大きな鍵となります。
私たち庭師は、庭木それぞれの特徴を理解し、
美しい樹形を保つことが仕事です。
せっかくの株立ちの美しい木姿が 丸くなってしまったり、
それぞれの枝先が丸くなって、
盆栽のような木姿になってしまうのでは、
自然樹形が美しい株立ちの庭木を植えている意味が無くなってしまいます。
私たちSK齊藤造園では、
そんなお客様の不安にお応えするべく、
それぞれの庭木の自然な木姿と、
庭全体のバランス、そしてお客様の生活スタイルに合わせて
丁寧な剪定の施工を心がけています。