庭木の価値とは 〜茨城県鉾田市S様〜

query_builder 2022/01/19
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ここ茨城県水戸市でも、相変わらずの寒い日が続いていて、

天気予報を見ると、明日の朝の気温は氷点下5℃。

今年の冬の寒さは本当に厳しいですね。

それとオミクロン株、東京で7000人超えで過去最多となりましたが、今後どうなることやら、

まだまだコロナの収束は見えませんね。


今日は以前作業にお伺いした、茨城県鉾田市のS様からご依頼いただいた「庭木伐採」。

その時のエピソードをご紹介しようと思います。


F様のお庭には、ご両親が植えた沢山の庭木があり、

桜、黒松、柿、金木犀、沙羅、ツツジ 椿など、

本当に沢山の庭木に囲まれて、暮らしを楽しんでいたようです。

ですが、やはり全国的な問題になっていることですが、

ここS様のお宅でも、ご両親がお亡くなりになり、

その後はS様が1年に1度、庭師に依頼して剪定してきたが、

周りに伐採した方がいいと言われたのでお願いしたいと

ご依頼がありました。


『周りからは 庭木なんて全部切って、草刈りだけすれば良い状態にした方が良いって言われるんですよ。

こんな庭木には何の価値も無いんだから残しておいてもしょうがないって…。

でも、両親が植えたものなので、なかなか思い切れなかったんです。

でも何の価値も無いものにお金をかけて、

手を入れ続けるのは勿体ないというのも、そうなのかなぁ、とも思ってね…』


S様は 庭の木を見渡しながらそうお話しくださいました。

そのS様のお話を聞いていて思うことは、

『価値とは何なのだろうか』ということでした。

他人から見て、『価値がない』と思うことでも、

本人にとっては『価値のある』ものだったのかもしれない。

周りから言われて『そっか、これは価値がないものなのか…』

と思ってしまえば、その瞬間にそれは価値を失ってしまう。

今までずっと大事にしてきたものが、

周りのたった一言で一瞬にして価値を失ってしまう。


何に価値を見出すのか、

これは本当にとても微妙なことで、難しいことだと思うのです。

一般的に、価値とは、「金銭的価値」という観点からしか

周りはアドバイスしてこない。

なぜか、私はそこにやるせなさを感じるのです。

確かに、この庭木を売ったとしても、たいしたお金にはならないかもしれません。

それは、思い入れも、思い出も、感情的要素を全て排除して、

この庭木を売りに出した場合、どのくらいの金額になるか、という話だから。

でも、そんなものでは測れない

もっと大事なものがあるのではないでしょうか。


確かに、管理は依頼すればお金がかかりますし、

そのご家庭によって、経済的事情は違いますので、

『 絶対に全部残して手を入れ続けるべきです 』とは言い難いものがあります。

それなら せめて庭木の選別をして、特に思い出深い庭木だけを残して、

それを大事にしていくべきではないのでしょうか。


『特にご両親が大事にしていたのはどの木なんですか。』

とお訊きすると


『父も母も桜が好きだったし、母は椿と金木犀も毎年楽しみにしてたなあ…』


『だったら、それだけは残しましょう。

それでもいつか管理しきれないと思う時が来たら、その時にお別れしたらどうですか。』


そうご提案すると、S様はどことなくホッとされた表情で、


『そうですよね。じゃあ、そうします。』


そういって笑顔を見せてくださいました。



『価値』それは、その視点、観点によって大きく変化するけれど、

一番大事なのは『自分がそれをどう思うか』

それこそが、絶対的価値なのではないでしょうか。


人生は選択することの連続。

確実に言えることは、

周りが何を言おうとも、『自分の心で決めて選んでさえ行けば、決して後悔はしない。」


ということ。



私は、『お客様にとっての本当の価値』を重じていきたい。

それを守るお手伝いができたら、嬉しいと思う。










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